親との会話、後回しにしていませんか?

ご両親との日々の会話の中で、天気の話や世間話はしていても、将来のことについて深く話し合う機会は少ないかもしれません。「まだ元気だし、大丈夫だろう」と、つい後回しにしてしまいがちですよね。

しかし、もしもの時に備えて、元気なうちに将来について話し合っておくことは、非常に大切なことです。認知症が進行すると、ご本人の意思確認が難しくなり、ご家族が「どうすればいいんだろう」と悩んでしまうケースも少なくありません。

親が元気な今だからこそ、お互いが安心して暮らしていくために、将来の希望や万一に備えての準備について、少しずつでも話し合ってみませんか?

この記事では、ご両親が元気なうちにこれだけは確認しておきたい5つのことについてご紹介します。

認知症になる前に! ご両親が元気なうちにこれだけは確かめておきたい5つのこと

1. 財産・お金のこと

  • 遺言書の有無: どこに保管しているか
  • 預貯金、通帳、印鑑: どこの銀行に口座があるか、通帳や印鑑の保管場所
  • クレジットカード、生命保険、証券など: IDやパスワードの共有、保管場所

2. 医療・介護のこと

  • 医療意思表示: 延命治療など、医療に関するご本人の希望
  • かかりつけ医: 病院名、連絡先
  • お薬手帳: どこに保管しているか、服用している薬の種類
  • 担当のケアマネージャー: 誰が担当しているか

3. ライフスタイルのこと

  • 趣味・習い事: どのようなことに興味があるか
  • 好きな食べ物・嫌いな食べ物: 食事の好み
  • 外出先: よく行く場所

4. 葬儀・お墓のこと

  • 葬儀の希望: 形式(家族葬、一般葬など)、誰を呼んでほしいか
  • お墓: どこにお墓があるか、誰が入る予定か
  • 供養の方法: 納骨堂、散骨など

5. 緊急連絡先

  • 緊急連絡先: 困った時に頼れる人(親戚、友人など)
  • 携帯電話番号: 誰に連絡すれば良いか

【無料テンプレート】認知症になる前に確認しておきたい5つのこと

▼チェックリストのダウンロードはこちら

☐ 財産・お金のこと

[ ] 遺言書の有無:ある場合は保管場所

[ ] 貸金庫:場所、鍵の保管場所

[ ] 土地・不動産:所有権、場所

[ ] 預貯金:銀行名、支店名、口座番号

[ ] 通帳、印鑑:保管場所

[ ] クレジットカード:枚数、保管場所

[ ] 生命保険・証券・株式:加入状況、証券の保管場所、ID・パスワード

[ ] デジタル資産:仮想通貨、インターネット銀行など

[ ] サブスクリプション:何のサービスを利用しているか

[ ] 家財:家財道具やモノについてどうしたいか

☐ 医療・介護のこと

[ ] 医療意思表示:延命治療など、医療に関するご本人の希望

[ ] かかりつけ医:病院名、連絡先

[ ] お薬:服用している薬の種類、お薬手帳の保管場所

[ ] 担当のケアプラザ

☐ ライフスタイルのこと

[ ] 日々の生活:普段の過ごし方、楽しみにしていること

[ ] 趣味・習い事:何をしているか

[ ] 好きな食べ物・嫌いな食べ物:食事の好み

[ ] 外出先:よく行く場所

☐ 葬儀・お墓のこと

[ ] 葬儀の希望:形式

[ ] お墓:場所、誰が入る予定か

[ ] 供養の方法:納骨堂

☐ 緊急連絡先

[ ] 困った時に頼れる人

[ ] 携帯電話番号

まとめ|「もしも」を「安心」に変える準備を

今回は、ご両親が元気なうちに確認しておきたい5つのことについてお話ししました。

これらの情報を一つひとつ確認し、チェックリストなどを活用して「見える化」しておくことは、万一の事態に直面した際に、ご家族が慌てずに対応するための大切な備えとなります。そして何より、これらの情報を家族がすぐに確認できる場所に保管しておくことが重要です。

しかし、この準備は単なる手続きではありません。ご両親と将来について語り合う時間は、お互いの価値観や想いを再確認する貴重な機会です。この対話を通じて、ご両親は安心して老後を過ごせるという気持ちになり、ご家族は親の想いを尊重できるという安心感を得られます。

「もしも」の不安を「安心」に変えるために、ぜひご両親とのコミュニケーションを始めてみてください。